辞表を出した日の話

転職の決断

「今日、辞表を出します。」

その一言を言うまでに、何日も悩んだ。
心の中ではとっくに答えが出ていたのに、
実際に口にするのは、想像以上に怖かった。


💭 辞めたい気持ちはずっとあった

現場で働きながら、何度も「辞めたい」と思った。
きっかけは結婚。
家族と過ごす時間が減り、このままじゃダメだと感じた。

でも、頭のどこかでこうも思っていた。

「みんな我慢して働いてるんだから、俺も頑張らなきゃ。」

そんなふうに自分に言い聞かせて、
ずっと先延ばしにしてきた。
だけど、心と体は正直だった。
疲れが抜けず、笑顔も減っていった。


🧾 辞表を出す前夜 ― 不安と戦った夜

「明日、辞めるって言おう」と決めた日の夜は、
なかなか眠れなかった。

「上司はなんて言うだろう?」
「引き止められたらどうしよう?」
「本当にやっていけるのか?」

頭の中で同じ言葉が何度もループする。
辞めることを決めたはずなのに、不安が押し寄せてきた。

それでも、自分の中では一つの確信があった。

“このままでは、家族も自分も守れない。”


🌇 辞表を出したのは、現場が終わった夕方だった

その日は、空が少し赤かった。
一日の作業が終わり、片付けも落ち着いたころ。
上司に近づいて、静かに切り出した。

「すみません、少しお時間いいですか。
 公務員になります。これ、辞表です。」

渡した瞬間、時間が止まったような気がした。
上司は少し驚いた表情をしたあと、
「そうか…決めたのか」とだけ言った。

怒られることも、引き止められることもなかった。
想像していたよりもずっと、あっけなかった。

けれど、その“あっけなさ”の中に、
長い時間の重さがすっと消えていくような感覚があった。
怖さよりも、静かな解放感。
心の奥で、何かが終わって、何かが始まった気がした。


💬 辞める決意をして感じたこと

辞めると決めてから、恐怖よりも“軽さ”を感じた。
不安はもちろんあったけど、
それ以上に、「これでやっと前に進める」という感覚のほうが強かった。

結婚は、僕にとって“逃げる理由”ではなく、
“変わるきっかけ”になった。

家族を守りたい。
そのために、自分の生き方を変える――
それは、恥ずかしいことでも、情けないことでもないと思っている。


🌤️ まとめ:辞表を出す瞬間は、人生の転換点になる

辞表を出すのは、誰にとっても怖い。
でも、その一歩を踏み出した瞬間から、
もう“過去の自分”には戻れない。

そして不思議なことに、怖さのあとには必ず、
静かな「自由」がやってくる。

あなたにとってのリセットボタンは、どこにありますか?
それを押す勇気が出たとき、人生は動き出す。


💬 次回は、実際にどうやって「公務員への転職」を進めたのか、
現場出身だからこそ感じたリアルな体験を書きます。

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ヘルメットの重さに疲れたあなたへ。 元・現場人のシャチクン🐋とシャークン🦈が、 余裕ある生き方のヒントを語ります
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